Smiley face
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広島で被爆し、白内障を患った女性、富永初子さん。体の激痛に耐え、左右の眉毛の位置がずれたという=1977年、森下一徹さん撮影、NPO法人世界ヒバクシャ展提供
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 「原爆が落とされた下にいたのは人間だ」。そんな思いで、被爆者の姿を撮り続けた写真家の男性がいる。2021年に亡くなったが、「世界のヒバクシャ」について伝えようと男性の呼びかけで始まった写真展がいまも開かれている。

 写真いっぱいに女性の目の付近が写る。広島で被爆し、白内障を患った女性の瞳の中には、斑点がある。体の激痛に耐えるあまり、左右の眉毛は位置がずれてしまったという。別の女性は、被爆の影響で手や腕にケロイドが残っている。

 4月29日に佐賀市の佐賀県立美術館で始まった「世界ヒバクシャ展」には、広島、長崎の被爆から生き抜いた人たちの姿をとらえた写真が展示されている。21年に81歳で亡くなった森下一徹さんが撮影してきた写真だ。

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