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 長崎大核兵器廃絶研究センター(RECNA)は5日、世界9カ国の核保有国が持つ核弾頭の概数が1万2120発になったと発表した。保有数は減ったが、退役や解体待ちを除く「現役核弾頭」は増加傾向にあり、RECNAは「世界では核軍拡が進んでいる」と指摘した。各国の保有数が一覧できるポスターも24年版から現役弾頭数を示すデザインにした。

 各国政府の公表資料などをもとに、6月1日現在の推計値をまとめた。米国(5044)、ロシア(5580)は減ったが、中国(500)、インド(170)、北朝鮮(50)は昨年より増えた。配備済みや配備に備えて貯蔵されている現役核弾頭は9583発で、6年間で3・6%増加したという。

 RECNAは、全体の核弾頭の数が減少していても、性能が上がった新型の核弾頭に置き換わり、「使いやすい核兵器」になりつつあると分析。中村桂子准教授は、「近代化の名の下に、実質的には核軍拡が進んでいる」と指摘した。

 ポスターは毎年、平和学習の教材として全国の教育委員会や図書館に配っている。昨年までは核弾頭総数を大きく明示してきたが、24年版からは現役核弾頭の数の推移を明示するデザインに変更した。(小川崇)

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