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平和祈念式典に出席する各国の大使らとあいさつを交わす長崎市の鈴木史朗市長(中央左)=2024年8月9日午前10時17分、長崎市、日吉健吾撮影

 長崎の平和祈念式典は9日、イスラエルを招待しなかったことから、核保有国の米英など主要6カ国の大使が欠席するという異例の状況下で行われた。原爆の犠牲者を悼み、核廃絶と平和を世界に訴えてきた式典は、世界の政治情勢に巻き込まれる形となった。

 「核保有国と核の傘の下にいる国の指導者の皆さん」。式典で長崎市の鈴木史朗市長は、核兵器廃絶に向けて、参列者にこう訴えかけた。

 「被爆地を訪問し、被爆者の痛みと思いを一人の人間として、あなたの良心で受け止めてください。そしてどんなに険しくても、軍拡や威嚇を選ぶのではなく、対話と外交努力により平和的な解決への道を探ることを求めます」

 ただ、原爆を落とした米国や核保有国の英国の大使の姿は無かった。

■長崎市長「政治的な理由でな…

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