マレーシアの動物園に「世界最大のネズミ」と暮らすネコがいる。
茶トラで、名前は現地の言葉でオレンジ色を意味する「オーイェン」だ。首都クアラルンプールのネガラ動物園でカピバラ9匹と同居している。
オーイェンがカピバラ舎にすみ着いたのは2020年ごろ。「動物園にネコを捨てに来る人が多い。オーイェンも子ネコの時に捨てられたのでは」と担当者は話す。
- インドネシア大統領選、候補者全員ネコ好き 「ネコ票」の行方は?
それにしてもなぜカピバラ舎に? カピバラは南米原産のネズミの仲間で、生物的な分類は異なる。食べる物は植物の葉やニンジンなどの野菜で、オーイェンは関心を示さない。
見た目も似ていない。カピバラは体長約1メートル、重さ110キロほどと、ネコの10倍以上も重い。毛色も違う。
カピバラは元々臆病で繊細な性格だ。当初、動物園は「ストレスがかかるのでは」と心配し、オーイェンを追い出そうとした。しかし、カピバラに頭をこすりつけ、折り重なって眠る姿を見て、「家族として受け入れられた」と判断した。
いま、オーイェンはカピバラのエサの時間にキャットフードを与えられ、一緒に飼育員の健康観察を受けている。
「今だから」動物園が展示に込める願い
ネコとネズミは天敵同士のは…