ブルガリのオクト フィニッシモ ウルトラ トゥールビヨンはケースの厚さが1.85ミリ。トゥールビヨン機構搭載で世界最薄の記録を更新した=ブルガリ提供

 4月上旬にスイス・ジュネーブで開催された世界最大級の高級時計展示会ウォッチズ&ワンダーズ(WW)。今年最も大きなニュースは、有力ブランドのブルガリがトゥールビヨン機構搭載で、世界最薄の腕時計をひっさげて正式出展したことだった。しかも、開催直前の3月末にはブルガリを率いるジャン・クリストフ・ババンCEOが、モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)のウォッチ部門を統括してブルガリの他タグ・ホイヤー、ウブロ、ゼニスも担当する人事が発表された。時計業界で今、最も注目を集めるババン氏が会期中に朝日新聞の単独インタビューに応じ、WW初参加の理由や時計づくりの思いを語った。

 ――昨年まではWWという枠組みに参加せず、ジュネーブ市内で同時期に新作の発表をしていました。今年、正式に参加した理由を教えてください。

 WWの参加は何年も前から検討していました。ただ、昨年までは条件が合わなかったのです。まずは会場内のどこ場所に出せるのか、広さは確保できるのかという問題があった。さらには、同じLVMHなのでウブロやタグ・ホイヤーとも近い場所がよかった。これまでWWサイドからも何度か提案はあり、光栄だとは思っていたけれど、悩んでいたのです。そうしたなか、今年は様々な条件面で納得できる打診があり、参加を決めました。

 ――WWに参加するメリットとは?

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