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舞台「花嫁」を演出する石井ふく子さん(右)と主演の久本雅美さん=東京都中央区、松竹提供

 直木賞作家の向田邦子作のテレビドラマを舞台化した「花嫁 ~娘からの花束~」が、6月1日から東京都中央区の三越劇場で始まる(24日まで)。稽古場をのぞくと、昭和の風情が残る下町の風景が広がっていた。

 この日は、主人公・ちよ役の久本雅美が、雨漏りのする借家で仏壇の前に座り、七回忌を迎えた夜、亡き夫に「お父さんなんとか言って下さいよ」と娘のことを愚痴るシーンだった。

 その演技を、演出の石井ふく子は舞台セットの向かいに座ってじっと見つめている。

 9月で99歳。ギネス世界記録にも認定された、世界最高齢の現役テレビプロデューサーだ。

 2人が初めて顔を合わせたのは昨夏だったという。

 待ち合わせのホテルの喫茶室に久本が早めに着くと、石井はさらに先に来ていて驚いたという。

98歳で世界最高齢プロデユ-サーの石井ふく子さん。長いキャリアや独自の芸能人脈、現役を続ける理由を記事後半で語ります。舞台で主演を務める久本雅美さんが語るその素顔とは?

 「もうすごく緊張しちゃって…

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