宿泊税の導入や引き上げが各地で進む中、世界遺産を有する観光地・奈良市では議論が低調だ。観光客への課税について、何をどんな形で考えることができるのか。公益社団法人・奈良市観光協会の増尾朗会長(50)に話を聞いた。
ますお・あきら
1975年生まれ、奈良市出身。米コロラド大ボルダー校・経済学部卒。2014年から、砂糖の卸売りや菓子の小売り、自動車教習所の経営などを手がける「マスオグループ」(本社・奈良市)の社長を務める。24年6月に奈良市観光協会の会長に就任した。任期は2年。
――奈良市は過去に宿泊税の導入を検討しましたが、「時期尚早だ」として、観光業界の理解を得られませんでした。
私は宿泊税だけを議論することにはネガティブな印象を持っています。奈良市の観光業をどう発展させるのか、財源は必要か、どう徴収するのか。まずは具体的なビジョンを業界と行政が一緒に持つことが大事です。
観光業は多岐にわたります。「周りが導入しているから」という理由だけで宿泊税を挙げれば、宿泊業の方は納得いかないでしょう。選択肢の一つとして出てくるのはフェアだと思います。
日帰り観光客への課税、可能性は?
――奈良市は日帰り観光客が…