「佐渡島(さど)の金山」の世界遺産登録による観光客増加を見据える新潟県佐渡市で、関連の施設に行ける急行バスの運行やガイドツアーが始まった。8月31日まで市と事業者などが連携して実施する。公共交通機関を活用しつつ来訪者の利便性を高めることで、渋滞の解消や町中を周遊する人が増えることを期待しているという。
急行バスは「世界遺産ライナーバス」と銘打ち、ジェットフォイルが発着する佐渡汽船の両津港ターミナルと金銀山のガイダンス施設「きらりうむ佐渡」を結ぶ。両津港を午前9時15分と午後0時15分に発車する2便と、午後2時にきらりうむ佐渡を発車する1便を運行する。途中2カ所に停車する。料金は大人1千円、小学生500円。
渡辺竜五市長は「金山の坑道を見るだけではなく、きらりうむ佐渡を拠点に町歩きやレンタサイクルなどで(金山の町を)楽しんでほしい」と話す。
「世界遺産ガイドツアー」は、一見しただけでは史跡の状況が分かりづらく、また道路幅が狭いなどの課題がある鶴子銀山(きらりうむ発着)と西三川砂金山(西三川ゴールドパーク発着)を、ガイド付きジャンボタクシーで巡る。それぞれ最大8人が利用でき、いずれも1日3便を運行。両コースとも90分、1人3千円。
ライナーバスもガイドツアーも事前予約制で、空席があれば当日利用も可能。予約や問い合わせはライナーバスが新潟交通佐渡(0259・52・3200)。ガイドツアーは佐渡観光交流機構(0259・58・7285、予約はネットで)。(北沢祐生)