世界文化遺産登録を目指す「佐渡島(さど)の金山」(新潟県)がユネスコ(国連教育科学文化機関)の諮問機関から資産の一部除外などを求める勧告を受けたことについて、政府は7日、来月インドで開かれる世界遺産委員会での登録を目指す姿勢を改めて示した。
勧告の通知があった6日夜に会見した文化庁によると、諮問機関「国際記念物遺跡会議(イコモス)」は4段階評価で「登録」に次ぐ2番目の「情報照会」を勧告。登録内定とはならなかった。世界遺産としての価値は基本的に認めたものの、明治以降の史跡が多い地区の除外や遺産を保護するための緩衝地帯の拡大などを求めた。
盛山正仁文部科学相は7日の会見で「まだ宿題があるということ。7月の世界遺産委員会で委員国の理解を頂いて、記載決議(登録)になることを目指して努力する」と述べた。
一方でイコモスは追加的な勧告として、遺産の「全体の歴史」に配慮することも求めた。主に江戸時代の鉱山としての価値に焦点をしぼったことへの注文だが、韓国の懸念が念頭にあるとみられる。
佐渡の鉱山では戦時中に朝鮮…