Smiley face
写真・図版
海上から見た香川県立アリーナのプロジェクションマッピング。伝統工芸品の一つ、高松和傘をモチーフにした映像も投影された=2025年3月13日午後6時46分、高松市サンポート周辺の海上、山田健悟撮影
  • 写真・図版
  • 写真・図版

 香川県が今年3月、「夜型観光の推進」を掲げて、オープンしたばかりの県立アリーナの屋根をスクリーンにしたプロジェクションマッピング事業を始めた。その予算は、3日間で約8700万円。2025年度にも3億2千万円をかけ、複数回同様の事業を行う見通しだ。多額の公金を投入する価値があるのか。世界や国内各地の旅行経験が豊富な、城西国際大の佐滝剛弘教授(観光学)に聞いた。

  • 光に変わった8700万円 プロジェクションマッピングのコスパは?

 ――プロジェクションマッピングに、夜型観光推進といった効果はどの程度のぞめるのでしょうか。

 観光需要喚起の効果があることは否定しません。ただ、その効果は目的と手法を一致させなければ得られません。

 特に重要なのは、どの程度の期間行うのかという点です。大まかに分けると、単発や短期間で行うもの、数カ月単位のシーズンで行うもの、毎晩行う恒常的なものの3種類です。

 観光需要の喚起を目的とするなら、一般的にはシーズンでやるか、恒常的にやるか。単発のものは一過性の要素が強く、それを目的に人が来たとしても、リピーターになってもらうのは難しいでしょう。

ラスベガスの「Sphere」や、ノートルダム大聖堂。世界各地の名所で行われているプロジェクションマッピングと比較すると、香川の事業はどう評価できるのか。記事後半で、詳報します。

 コンテンツについては、香川…

共有