東京・国立競技場で開催されている陸上の世界選手権(世界陸上)東京大会が盛り上がっている。日本勢の健闘が続き、チケットの売り上げも順調で、夕方以降のチケットは完売間近だという。
東京での開催は34年ぶりで、会期は13~21日。東京2025世界陸上財団によると、17日時点のチケット販売枚数は計55万枚と、1991年東京大会や2007年の大阪大会の総販売数をすでに上回っている。総入場者数は16日に30万人を突破した。
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日本陸連の山崎一彦強化委員長は17日夜の会見で、「2007年の大阪大会は(日本勢の)惨敗でお客さんが全然入っていなかった。(今回)本当にお客さんが入ってくれるか心配だった」と明かした。今大会は、初日の男子35キロ競歩で勝木隼人選手(自衛隊体育学校)が銅メダルを獲得したのを皮切りに、メダル1、入賞6(18日時点)と日本勢が健闘しており、「選手たちがこの歓声の中でしっかり結果を出している」と話した。
都内で朝日新聞の取材に応じた世界陸連(WA)のセバスチャン・コー会長は、販売枚数はさらに伸びるとの見通しを示し、「スタジアムや沿道に集まったファンのエネルギーは素晴らしい。日本の観客は他国・地域の選手にも優しく、我々が目指す形になっている」と語った。