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グリーンランドのイルリサットで雪の中を歩く人々=2025年1月、ニューヨーク・タイムズ

Inside Trump’s Plan to ‘Get’ Greenland: Persuasion, Not Invasion

 グリーンランドを米国に編入するというトランプ大統領の長年の目標は、レトリックの域を超えて(米政府の)正式な政策となり、ホワイトハウスは北極圏に位置する同島をデンマークから取得するための正式な計画の策定に着手している。

 計画では、グリーンランドの獲得に意欲を示してきたトランプ氏の長年の主張を推し進めるため、いくつかの政府機関が動員される。気温上昇により北極の氷が解ける中、グリーンランドの経済的・戦略的価値は高まりつつある。

 83万6330平方マイル(約217万平方キロメートル)の面積を持つグリーンランドは、元ニューヨーク・マンハッタンの不動産開発業者であるトランプ氏に案件成立のチャンスを提供している。しかも史上最大規模の不動産取引の一つだ、と彼の目には映っているかもしれない。

 デンマークの政府関係者らは、人口の少ないこの島は売り物ではなく、併合などあり得ない、と怒りを込めて主張する。しかし、トランプ氏はグリーンランドを支配下に置く決意を明確にしている。

 「国家安全保障のため、さらには国際安全保障のためにも我々はグリーンランドを必要としている。それを手に入れるために関係者全員と協力して取り組む」とトランプ氏は3月の米議会での演説(施政方針演説)で述べた。

 「何としてでも[One way or the other]、我々は手に入れるつもりだ」とトランプ氏は付け加えた。

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 「何としてでも手に入れる」というトランプ氏の意向を実現するために、ホワイトハウスの国家安全保障会議から政府機関に、具体的な指示が出ているそうです。実はグリーンランド編入を試みた大統領は過去にもいる、とNYTは報じています。

 米政府関係者の一人によると…

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