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ベンチ前に整列して伊達開来の校歌を聴く室蘭工・室蘭東翔の川島涼雅主将(右端)=2025年6月24日午後2時35分、とましんスタジアム、松本英仁撮影
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(24日、第107回全国高校野球選手権南北海道大会室蘭地区1回戦 伊達開来8―0室蘭工・室蘭東翔 7回コールド)

 六回表1死三塁、室蘭工・室蘭東翔のピンチ。中堅深くにフライが上がった。中堅手の川島涼雅主将(3年、室蘭東翔)は走り出した瞬間、両足に激痛が走った。背走して好捕したが、内野に返球するのがやっと。その場に倒れ込んだ。

 両足がつり、担架でベンチに下がった。

 俊足を生かした広い守備範囲が持ち味。「外野への打球は全て捕る」と、強い気持ちで走り回っていた。

 治療中、交代を勧められたが、六回裏の先頭打者は自分自身。「打席に入って最後までやる」。グラウンドに戻り、左翼の守備に変わった。伊達開来ベンチからはミネラル水の差し入れを受けた。

 1勝をめざし、チームを引っ張ってきた。川島主将は「最後までグラウンドに立ち続ける姿を後輩に見せることはできたが、結果は残せなかった」と唇をかんだ。

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