米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は9日、中国共産党の外交部門、中央対外連絡部の劉建超部長(61)が、中国当局に拘束され取り調べを受けていると報じた。劉氏は次期外相候補と目されていた。
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同紙によると、7月下旬に海外出張から北京に戻った後に連行された。理由は不明だ。習近平(シーチンピン)指導部は汚職取り締まりを強化しており、何らかの疑いがかけられた可能性がある。同部のホームページでは、最近はほぼ毎日更新されていた劉氏の活動情報が7月30日を最後に途絶えている。
劉氏は、中国外務省の報道官や腐敗幹部を摘発する部門の幹部などを歴任。2022年5月から党外交を仕切る現職に就いた。24年5月には日本を訪問し当時の岸田文雄首相と面会したほか、日中友好議連や日本の政党関係者が訪中した際には対応する役割を担い、日中外交にも関与していた。