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中国の習近平(シーチンピン)国家主席=2024年3月5日、井上亮撮影

 中国の習近平(シーチンピン)国家主席は31日、2024年の経済成長率が5%前後になるとの見通しを示した。減速が心配されていたが、景気てこ入れ策などもあり年初目標を達成できるとアピールした形だ。

 国政諮問機関・全国政治協商会議の会合で演説した。中国経済は不動産不況が長引き内需が低迷。実質国内総生産(GDP)の成長率は24年の1~3月期こそ5.3%だったが、4~6月は4.7%、7~9月期は4.6%と減速した。これを受け、政府が24年9月下旬以来、金融・財政両面で経済対策を相次いで打ち出していた。

 足もとで中国経済を引っ張るのは外需だ。しかし、25年1月20日に就任する米トランプ次期大統領は中国製品へ60%の関税をかけることを公約にし、就任後に10%の追加関税を課すと明言している。こうした状況を踏まえ、中国政府は今後、個人消費など内需の拡大に注力する姿勢を打ち出している。

 中国の24年のGDPは1月17日に発表される予定だ。

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