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北京市第2中級人民法院=2025年7月16日午前、畑宗太郎撮影

 スパイ行為の疑いで中国当局に拘束されたアステラス製薬社員の60代男性に対し、北京市第2中級人民法院(地裁に相当)は16日、拘禁刑3年6カ月の判決を言い渡した。判決を傍聴した金杉憲治駐中国大使が閉廷後に報道陣の取材に応じ、明らかにした。

 金杉氏によると、判決は「スパイ活動を行った」と認定した。読み上げられた内容については、本人の意向などを理由に、明らかにしなかった。

 男性は2023年3月、中国での駐在任期を終えて帰国する直前に拘束。当局が指定した施設で軟禁状態で取り調べを受ける「居住監視」などを経て昨年8月に起訴された。

 これまで、具体的な起訴内容は明らかになっていない。昨年11月の初公判は非公開だったほか、毎月1度のペースで続けてきた領事面会でも、事件の内容を話すことは認められていない。

 関係者によると、男性は中国…

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