中国の習近平(シーチンピン)国家主席は5日、北京で開催している「中国アフリカ協力フォーラム」の開幕式で演説し、アフリカの開発援助などに今後3年で3600億元(約7兆3000億円)を資金提供すると表明した。存在感が増す新興・途上国のグローバルサウスと一層の関係強化をめざすが、中国経済が減速するなかで関係は微妙に変化しつつある。
中国外務省によると、首脳会合は2018年以来6年ぶりで、今回は53カ国が参加した。このうち51カ国が国家元首や政府首脳を送り込んだ。近年では中国で最大規模の外交イベントという。
習氏は北京の人民大会堂に集った各国のリーダーらを前に、「中国とアフリカの関係は史上最良の時期を迎えている」と述べ、結び付きの強さをアピールした。今後3年間で軍事や衛生、環境など10分野を支援する方針を打ち出した。
中国は2000年代からアフリカ支援を本格化し、巨大経済圏構想「一帯一路」などを通じて経済協力を推し進めてきた。米欧中心ではない国際秩序を目指す中国にとって、アフリカ各国との連帯は欠かせない。
ただ、関係は転機を迎えてもいる。
中国からアフリカへの融資額…