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北京市郊外の盧溝橋近くにある中国人民抗日戦争記念館で7日、盧溝橋事件から88年の記念式典があったことを伝える中国国営中央テレビのニュース映像

 日中戦争のきっかけとなった盧溝橋事件から88年となった7日、北京市郊外の盧溝橋近くにある中国人民抗日戦争記念館で記念式典があった。国営新華社通信によると、最高指導部メンバーで共産党序列5位の蔡奇(ツァイチー)・政治局常務委員らが出席した。

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 最高指導部の出席は85年の節目だった2022年以来。今年は抗日戦争勝利から80年にも当たるため、平年よりも重要な式典と位置づけたとみられる。

 蔡氏は式典で演説し、「中国共産党は抗日戦争の最前線で勇敢に戦い、全民族の支えとなった」などと主張。「中華民族は抗日戦争の偉大な勝利を勝ち取り、世界反ファシズム戦争の勝利に重大な貢献をした」とも述べた。共産党は、抗日戦争での勝利を党による統治の正統性の基盤として重視している。

 記念館ではこの日、戦勝80年の企画展も始まった。3千点を超える展示品や約1500枚の写真を展示するなどし、日中戦争に関する情報発信を強化している。今後、戦勝80年の記念行事が本格化する予定で、9月3日には北京の天安門広場で軍事パレードが行われる。

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