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2024年12月、中国黒竜江省で雪遊びをする子どもたち=新華社

 中国国家統計局は17日、香港やマカオを除く中国本土の2024年末時点の総人口が14億828万人(前年比139万人減)となったと発表した。1949年の建国以来初めて、3年連続のマイナスを記録した。24年の出生数は前年を上回ったものの、65歳以上が占める割合が前年から0・2ポイント増の15・6%となり、今後も少子高齢化による人口減は止まらないとの見方が強い。

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 発表によると、24年の出生数は954万人で前年から52万人増えた。増加したのは8年ぶりだ。新型コロナウイルスを厳しく抑え込むゼロコロナ政策が終わり、それまで控えていた結婚に踏みきったカップルが23年に増えたことが要因の一つと考えられている。24年が子どもを産むと縁起がいいとされる辰(たつ)年だったことも影響したとみられる。ただ、いずれも25年以降も続くことではないため、24年の出生数の増加は一時的なものである可能性が高い。

 中国政府は人口増加を抑えるため、1979年から2015年まで「一人っ子政策」を続けた。その後、産児制限を徐々に緩和。21年には1組の夫婦が3人まで産むことを認めたが、少子高齢化は止まらず、人口は22年末に61年ぶりに減少に転じた。

「結婚するか、子どもを持つかは自分で決める」

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