中国政府は10日午後0時1分(日本時間午後1時1分)、米国からのすべての輸入品に対して84%の追加関税を発動した。トランプ米政権が9日に84%の追加関税を発動したことへの報復措置だ。ただ、これに怒ったトランプ氏は米東部時間10日午前0時1分(日本時間午後1時1分)、中国にかける税率を125%に引き上げた。中国側の更なる反発を招く可能性がある。
中国政府は9日に、米国の相互関税を不服として、米国からのすべての輸入品に84%の追加関税を課すと発表していた。中国税関総署は10日午後0時1分に開始すると公表しており、中国国営中央テレビ(CCTV)などが実際にその時刻に発動されたと報じた。
米中の関税のかけあいが白熱するなか、10日の上海外国為替市場では人民元が一時1ドル=7.351元台後半と、2007年12月以来17年4カ月ぶりの元安ドル高水準をつけた。元安は中国の対米輸出に有利に働く。中国当局は輸出企業の競争力を支えるため、元安を容認しているとみられる。