機密情報を中国に漏らした疑いがあるとして、台湾の総統府や与党・民進党の関係者が相次いで検察当局に拘束されている。頼清徳(ライチントー)総統は3月、中国の浸透工作に対する対策を打ち出したばかり。頼政権の厳しい姿勢とともに、情報管理に対する課題が浮き彫りになっている。
台湾メディア「鏡週刊」などによると、検察当局は2月から捜査に着手。これまでに総統府スタッフや北部の新北市議の秘書など党員計3人の勾留を決めた。民進党の游錫堃(ユーシークン)・前立法院長(国会議長)の事務所で働いていた元秘書も取り調べを受けた後、保釈金20万台湾ドル(約88万円)で保釈された。検察は4人が一連の情報漏洩案件に関わっているとみて調べている模様だ。
このうち総統府スタッフは、頼氏が副総統だった時期に、頼氏のスケジュール管理を担当していたという。党側はSNSで発表した声明で、この人物が「中国の情報機関に取り込まれ、頼氏の周辺に潜伏していた」などと指摘した。
他にも同種事案は? 情報機関トップの答えは…
党の地方組織はすでに4人の…