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関西経済同友会の宮部義幸代表幹事=2024年9月26日午後3時35分、大阪市北区、諏訪和仁撮影

 中国・深圳の日本人学校に通う10歳の子どもが襲われ、亡くなった事件に対し、関西経済同友会の宮部義幸代表幹事(パナソニックホールディングス副社長)は「日本にとって中国は大事な経済パートナーだが、もし、自分の家族にこういうことが起きたら中国で仕事を続ける気がするだろうか。(みなさんが)我がこととして考えていただければ、解決につながっていくんじゃないか」と話し、この事件への関心を持ち続けてほしいと呼びかけた。

 事件は18日朝に起きた。日本政府の発表などによると、男児は、親と歩いて登校中、学校近くの歩道で44歳の男に腹部を刺されて亡くなった。中国当局は容疑者の男を拘束して取り調べているが、詳しい経緯や動機は明らかになっていない。

 この事件を受け、中国に進出している日本企業でつくる「中国日本商会」(会長=本間哲朗・パナソニックホールディングス副社長)などが、日本政府や中国政府に日本人学校の安全確保を求めている。宮部氏はその要請の内容を「事件が起きた深圳のように、徒歩で通っている所もあるので、すべての日本人学校がバスで送迎してもらえないか。バスにプロの警備員を乗車させるようにしてもらえないかとお願いしている」と説明した。

 事件の背景の解明が欠かせないが、「まずは子どもたちを守ることに、できるだけのことをしていくということだ」と安全対策を急ぐべきだと訴えた。(諏訪和仁)

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