中国で政治改革を目指した胡耀邦(フーヤオパン)元総書記の三男で、自らも改革派の言論人として知られる胡徳華(フートーホワ)氏が3月30日、76歳で死去した。複数の香港メディアが報じた。
香港紙「明報」によると、胡氏は心臓病で亡くなったという。胡氏は改革派の月刊誌「炎黄春秋」で副社長などを務めた。改革・開放路線を続けることの重要さを訴えたほか、政権側の改革に対する姿勢に疑問を投げかける発言もあった。炎黄春秋は2016年に習近平(シーチンピン)指導部の言論締め付けで幹部らが交代させられ、「停刊」の宣言に追い込まれている。
中国のSNS上では胡氏の言論人としての功績をたたえ、死を悼む投稿が寄せられている。こうした投稿が当局によって削除されているとの指摘も出ている。