中国にある日本人学校に在籍する児童・生徒数が、前年度と比べ約1割減ったことが朝日新聞の取材でわかった。新型コロナ禍の後は回復傾向だったが、減少に転じた。保護者からは安全面への不安の声が聞かれる一方、専門家は企業戦略の変化を指摘する。

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 昨年6月24日に江蘇省蘇州市で刃物を持った男に日本人学校のスクールバスが襲われ、3人が死傷した事件からまもなく1年を迎える。

 中国本土には、北京や上海など9都市に11校(高等部を含む)の日本人学校がある。海外子女教育振興財団によると、2024年度の在籍者は国別では最多の3608人だった。朝日新聞が在外公館を通じて25年度の各校の在籍者数を取材したところ、全校で減少し、3226人だった。

中国の日本人学校の在籍者数

 新型コロナ前は4千人台で推移し、20年度に2888人に急減。その後は持ち直していたが今年度は5年ぶりに減った。

記事末尾に、中国本土の日本人学校の生徒数の一覧表があります。

昨年相次いだ事件、安全への不安

 北京で単身赴任する40代男…

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