中国の王毅(ワンイー)・共産党政治局員兼外相(手前右)と、デンマークのラスムセン外相(手前左)=中国外務省のホームページから

 中国外務省は19日、王毅(ワンイー)・共産党政治局員兼外相とデンマークのラスムセン外相が北京で会談したと発表した。デンマーク自治領のグリーンランドをめぐっては米国が領有に意欲を示しているが、王氏はデンマークによる領有を「十分に尊重する」と明言し、米国を牽制(けんせい)した。

 同省によると、王氏は会談で、今年両国が国交樹立75年を迎えたことを契機に「政治的な相互信頼を強化し、両国関係のより大きな発展を促進する」と述べた。その上で「グリーンランド問題に関するデンマークの主権と領土保全を十分に尊重する」との立場を伝えた。

 他方、「中国の主権と領土保全に関する問題で、デンマークが中国の正当な立場を引き続き支持することを望む」として、台湾問題に対するデンマーク側の支持を求めた。デンマークには台湾の蔡英文前総統が今月13日に訪問。「コペンハーゲン民主主義サミット」で演説し、国会議員らと交流していた。

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