レアアース(希土類)などの鉱物資源を多く産出する中国南部の広西チワン族自治区で、地元政府幹部の摘発が相次いでいる。香港メディアは鉱物資源をめぐる汚職の可能性を指摘。米国などがレアアースの輸出管理に反発を強めるなか、中国政府は戦略的鉱物の統制強化に腐心している。
共産党中央規律検査委員会と国家監察委員会は今月16日、同自治区政治協商会議の彭暁春副主席が、重大な規律・法律違反の疑いで調査を受けていると発表した。5月16日には、自治区ナンバー2だった藍天立元主席も摘発された。いずれも自治区内でキャリアを積んできた地方政治家だ。
同自治区はレアアースや非鉄金属などの鉱物資源が豊富で、関連産業が盛ん。当局は違反行為の内容を明らかにしていないが、香港紙・星島日報によると、鉱物資源をめぐる汚職の疑いがかけられているとみられるという。「長年にわたる無秩序な採掘で環境は深刻に汚染され、国のレアアース戦略にも影響を及ぼし、中央政府の怒りを買った」としている。
当局の特別調査キャンペーンとは
自治区は5月の藍元主席の事…