中国・北京が豪雨に見舞われ、北部の山がちな地域を中心に洪水などの大きな被害が出ている。北京市防災当局は、28日までに市内で30人が死亡したと発表した。中国国営新華社通信などが報じた。
北京では26日ごろから郊外を中心に1日の降水量が数百ミリに達する豪雨が断続的に続いている。河川が氾濫(はんらん)して住宅などにも水や土砂が流れ込み、逃げ遅れた人が犠牲になっている模様だ。被害は北京の北部にある密雲、延慶、懐柔などの区に集中しているとされ、これまでに密雲区で28人、延慶区で2人が亡くなったとされる。
中国国営中央テレビによると、避難している人の数はこれまでに延べ8万人を超え、道路の損壊も31カ所で起きている。北京は29日も引き続き雨が続く予報で、被害の拡大が懸念されている。
中国北部は元々、降雨量が少ない地域だが、近年は夏に豪雨災害が起き、被害が広がることが多くなっている。気候変動の影響も指摘されている。