中国四川省で14歳の少女が複数の少女から暴行される動画が拡散し、当局の対応をめぐり波紋が広がっている。街頭で当局に抗議する市民が警察官に取り押さえられたとされる動画も出回ったが、すぐに削除されるなど、当局は体制批判につながらないよう火消しに追われている。
- 無差別事件の共通項は「報復社会」？ 発展の影、病理映したSNS
暴行事件は7月22日、同省江油市で起きた。市の警察当局によると、13～15歳の少女3人が被害者に対して殴る蹴るの暴行を加えるなどし、頭やひざに軽傷を負わせた。また、暴行の様子を撮影した動画がSNS上で拡散した。
8月2日夜に拡散したその動画では、警察に通報するという被害者に対し、加害者側の少女が「（派出所に）十数回は連れて行かれたことがあるけど、20分もしないで出られた」と話しながら暴行する様子が記録され、当局の対応に批判が集まった。警察が事案の概要や加害者側の少女を矯正教育機関に送るなどの処罰を公表したのは2日後の4日になってからだった。
異例の連日発表
警察は翌5日にも、「加害者…
