中国共産党は30日、2024年末時点の党員数が、前年比1.1%増の1億27万1千人になったと発表した。1921年の結党から100年余りで1億人を超え、党員の構成も変容している。
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中国は人口減少の局面に入っているが、党員はここ数年、年間100万人強ずつ増加。入党できるのは申請者約2千万人のうち、約5%のみという狭き門だ。
就職市場の悪化に伴い、近年は就職や出世に有利とされる党員をめざす若者が少なくない。他方、党が発表する党員の年齢層別では、61歳以上が最も多く2897万3千人。比率は徐々に高まり3割弱を占め、高齢化が進んでいる。また、党員に占める女性の割合は30.9%にとどまる。増加傾向だが男性優位の状態が続いている。
党の質的な変化も鮮明だ。党規約は、共産党を労働者階級の前衛と位置づける。だが、70年代後半からの改革開放政策で市場経済が発展し、2000年代以降は党内に資本家も取り込んだ。現在は、農業従事者らなどの労働者は少数派となり、オフィスで働くホワイトカラーの方が多い。