北朝鮮を訪問している中国共産党序列3位の趙楽際(チャオローチー)・全国人民代表大会常務委員長が13日、平壌で金正恩(キムジョンウン)総書記と会談した。新華社通信が伝えた。金氏は「伝統的な友誼(ゆうぎ)を深め、朝中関係の新しい章を創造しよう」と呼びかけ、中国との結束を誇示した。
趙氏は中国の最高指導部メンバーとして約5年ぶりに訪朝した。今年は中朝国交樹立75年にあたる節目で、習近平(シーチンピン)国家主席と金氏との首脳会談が年内に開かれるのかが注目されている。
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金氏は会談で、「両国関係は新時代の要求に従い、より高い段階に向けて絶えず発展している」と強調した。日米韓が連携の動きを加速させて北朝鮮への圧力を強めている情勢を意識した発言とみられる。趙氏は「引き続き互いを力強く支持し、双方の共同の利益を守っていきたい」と述べた。
コロナ禍で途絶えていた中朝の対面外交は昨年から再開し、活発化している。今年1月には中国の孫衛東外務次官が北朝鮮を訪れて崔善姫(チェソンヒ)外相と会談。3月には北朝鮮の金成男(キムソンナム)・朝鮮労働党国際部長が訪中し、中国共産党序列4位の王滬寧(ワンフーニン)氏や序列5位の蔡奇(ツァイチー)氏らと会談している。
北朝鮮はロシアとも急接近しており、「中朝ロ」の結束によって「日米韓」に対抗しようという姿勢を強めているとみられる。(瀋陽=金順姫、ソウル=稲田清英)