防衛省は25日、中国海軍の空母「遼寧」が同日、沖縄県・尖閣諸島の久場島の約200キロ北の東シナ海を航行し、戦闘機やヘリコプターを発着艦させたと発表した。海上自衛隊の護衛艦が警戒監視にあたったほか、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進して対応した。領空侵犯はなかったという。
東シナ海における中国空母からの艦載機の発着艦を、防衛省が公表するのは初めて。自衛隊関係者によると「東シナ海では過去にも中国空母の艦載機の発着艦が行われているが、これまでより日本に近い海域での事案だったため公表した」という。
今月3日には中国海警局のヘリコプターが尖閣諸島周辺の日本領空を侵犯する事案も発生したが、防衛省関係者は「今回の事案との関係性はわからない。今後も中国軍の動向を注視していく」と話す。