防衛省は11日、中国海軍の空母「山東」が沖ノ鳥島(東京都)沖の太平洋を航行した問題をめぐり、海上自衛隊のP3C哨戒機に山東の艦載機が異常接近していたと発表した。最接近時の距離は約45メートル。哨戒機や自衛隊員に被害はなかったが、偶発的な衝突を誘発しかねない中国側の行為に、防衛省・自衛隊は危機感を強めている。
防衛省によると、7日午前、太平洋の公海上で山東の航行をP3C哨戒機が上空から警戒監視。すると、山東からJ15戦闘機が発進し、P3Cと高度差がない水平状態で約45メートルまで接近した。J15戦闘機はP3Cに約40分間「追従した」(防衛省幹部)という。
8日午後にも、太平洋上の山東を追尾していたP3Cの進路前方、約900メートルを山東搭載のJ15戦闘機が横切る事案が発生。高度差はなく、「偶発的な衝突を誘発する可能性があった」(防衛省幹部)という。この際は約80分間追従したという。
日本政府は中国側に深刻な懸…