Smiley face
G7財務相・中央銀行総裁会議の参加者ら=2024年5月24日、イタリア北部ストレーザ、財務省提供
  • 写真・図版

 イタリアで開かれていた主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議が25日、閉幕した。中国による工業製品の「つくりすぎ」が世界経済に悪影響を与えるとの懸念を共有。ウクライナへの支援策についても議論が交わされた。為替相場について、日本側は「過度な変動には適切な対応をとる」との姿勢を改めて強調した。

 主な議題の一つが、中国企業による電気自動車(EV)などの過剰生産問題だ。米国は「過剰生産は新興国を含む世界中の企業の存続を脅かしている」(イエレン財務長官)と批判。中国に対してEVや半導体などにかける関税を大幅に引き上げることをすでに決めており、G7各国にも問題意識の共有を呼びかけた。議長国イタリアのジョルジェッティ経済財務相は閉幕後の会見で、「G7各国と連携し、この件について意見交換を進めていくことで一致した」と述べた。

 この問題について、財務省の神田真人財務官は「(各国から)懸念が表明され、みんなで連携して対応していかなければいけないということは共通理解だと思う」と述べていた。フランスのルメール経済・財務相は「貿易戦争は避けなければならない」としつつ、具体策としてG7各国と国際通貨基金(IMF)が中国の生産能力に対する評価を実施する案を示した。

 ウクライナに侵攻するロシア…

共有