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 北京で3日に行われた抗日戦争(日中戦争)勝利から80年を記念する式典に、台湾からは最大野党国民党の洪秀柱(ホンシウチュー)元主席らが参加した。台湾で対中政策を担う大陸委員会は、法令に基づき洪氏を処罰する可能性に言及している。厳しい姿勢の背景には、今回の式典に対する台湾の頼清徳(ライチントー)政権の強い警戒感がある。

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2025年9月3日、北京での軍事パレードで車に乗って閲兵する中国の習近平国家主席=ロイター

 式典の様子を伝える中国国営中央テレビの映像には、天安門の楼上で椅子に座る洪氏の姿が映っていた。台湾の中央通信社によると、洪氏は式典に参加する理由として「国民党主席を務めた立場として、抗日戦争の精神を継承する責任がある」と語ったという。台湾メディアによると洪氏は4日、中国共産党序列4位の王滬寧(ワンフーニン)・全国政治協商会議主席と会談し、記念式典に招かれたことへの謝意を伝えた。

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 対中融和姿勢をとる国民党の中でも、洪氏は特に強い統一志向で知られる。2016年の総統選の党公認候補にいったんは選ばれながら、姿勢が疑問視され、候補を交代させられたこともある。

台湾、国民党内の反応は

 今回の洪氏の出席についても…

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