防衛省は26日、中国軍のY9情報収集機が、同日午前11時29分ごろからの約2分間、長崎県の男女群島沖の領海上空を侵犯したことを確認したと発表しました。航空自衛隊西部航空方面隊の戦闘機を緊急発進(スクランブル)させ、中国軍機への通告や警告といった対応をとりました。中国軍機による日本の領空侵犯が確認されたのは初めてです。航空自衛隊の航空総隊司令官を務めた武藤茂樹元空将は、中国の意図と目的については慎重に分析する必要があるものの、「政治的な示威行動の可能性は低い」と語ります。
――Y9情報収集機はどのような航空機なのですか。
Y9はレーダーが発する電波などの電子情報を収集する大型の情報収集機です。相手国の軍隊の活動に関わる情報を収集するためには、目標にある程度接近して飛行する必要があります。こうした活動は、どこの国の軍隊でも平時から行っています。
――Y9は今回、長崎県に接…