中学受験ブームが続くなか、一度は中学受験を考えたものの「我が子の受験適齢期は今ではない」と見極め、高校受験を目指す家庭もあります。なぜ、そして、どのように決めたのか。当時や、その後の心境は――。保護者3人の体験談を紹介します。(EduA編集部 川口敦子)
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コンサルティング会社代表の村本彩さん(41)は、体を動かすことが好きだという小学6年生の長女の個性を伸ばすことを考え、2022年に東京都心から自然の多い山梨県へ移住した。娘が小4のときのことだ。
移住前に通っていた公立小は学年の8、9割が中学受験をする学校だったが、娘は予習より復習優先でゆったり知識を身に付けるタイプだと感じていた。中学受験は小学校の教科書では学ばないことも早い段階から身に付ける必要がある。一方、高校受験は、基本的には学校で勉強したことを確実にこなせばよく、復習重視で挑戦できると思ったという。
毎晩塾に通い、週末はテスト…「もっと遊びたかった」
「受験の波にのまれたときに…