Smiley face
写真・図版
学校が管理する茶畑で、若芽を次々と摘み取る上藤沢中学校の生徒=2025年5月7日、埼玉県入間市上藤沢、米沢信義撮影

 狭山茶の生産地として知られる埼玉県入間市の市立上藤沢中学校で7日、恒例の全校生徒による茶摘み体験学習があった。

 同中は千利休が茶道の精神を表す言葉として使った「和敬清寂」を校訓に掲げ、市内の小中学校で唯一、学校が管理する茶園を持つ。茶畑の除草や施肥なども教職員や生徒らが手がけている。

 36回目となる全校茶摘みには、茶娘・茶息子に扮した5人をはじめ、約350人が参加。今回から地域の人びとや保護者ら約30人も加わり、学校近くの約15アールの茶畑に入り、青々と伸びた若芽を摘み取った。

 「衣装に憧れて茶娘に立候補した」という3年生の赤塚愛菜さん(14)は「先輩から受け継いできた伝統を感じながら心を込めて摘みました」と感慨深げだった。

 生徒らが摘み取った約64キロの茶葉は、その日のうちに地元の製茶工場に運ばれた。7月には生徒らが袋詰めした煎茶が全員に配られる。

共有