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中国と北朝鮮をつなぐ「新鴨緑江大橋」。対岸が北朝鮮=2024年8月、中国遼寧省丹東から、金順姫撮影

 中国と北朝鮮の国交樹立から75年を迎える10月6日に合わせて、両国をつなぐ「新鴨緑江大橋」が開通するという見方が現地で浮上している。10年前に橋の本体が完成し、開通の観測が何度も流れては消えた。橋の扱いは、中朝関係の現状を推しはかる一つの指標にもなりそうだ。

 中国遼寧省・丹東と鴨緑江を挟んで対岸にある北朝鮮北西部・新義州は「中朝友誼(ゆうぎ)橋」で結ばれ、陸上の中朝貿易の主要ルートとしてトラックや列車が往来している。

 橋には1車線の道路と単線の鉄路しかなく、時間ごとに通行方向を変える。老朽化も目立つ。そこで新たな中朝貿易の大動脈として期待されているのが、約10キロ下流にある新鴨緑江大橋だ。片側2車線の大型の橋で、開通すれば物流の利便性が格段に高まる。

開通のポイントだった北朝鮮側の接続道路の整備は、どのように進んだのでしょうか。取材で得た情報と衛星画像の分析から探ります。

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