フィギュアスケートの全日本選手権は20日、大阪府門真市の東和薬品ラクタブドームで開幕した。男子ショートプログラム(SP)は昨季の世界選手権銀メダルの鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)が92.05点で首位発進。ジュニアの16歳、中田璃士(りお)(TOKIOインカラミ)が1・74点差の90・31で2位、友野一希(第一住建グループ)が89・72で3位につけた。11年ぶりの出場となった37歳、織田信成(大阪倶楽部)は5位。フリーは21日に行われる。
女子SPは4連覇を狙う坂本花織(シスメックス)が78・92点で首位に立った。全日本ジュニアを4連覇中の16歳、島田麻央(木下グループ)が75・58点で2位、千葉百音(もね)(木下アカデミー)が74・72点で3位。
中田璃士は「まさか」の90点台
つい2週間前に涙した16歳が、満面の笑みで言った。「まさか90点台(90・31点)が出るなんて。びっくりです」
全日本ジュニア王者、中田が観客の心をつかんだ。冒頭の4回転―3回転の連続トーループを成功させ、勢いに乗る。最後のジャンプとなった3回転フリップを成功させると、思わず拳を握った。演技後は総立ちの観客へ何度もガッツポーズ。「10回くらいやりました」。会心の演技で2位につけた。
興奮が収まらないのには、理由がある。
12月上旬にフランス・グル…