愛知県常滑市にある中部空港(セントレア)が17日、開港から20年を迎えた。国内初の民間空港のビジネスは、その後の空港民営化や施設づくりにも影響を与えた。だが、地域が求めた「国際拠点空港」への道は険しい。
中部空港の第1ターミナル4階には、約40の飲食店と15のショップが並ぶ。その一角には、展望風呂もある。2月の週末、手羽先の「世界の山ちゃん」や喫茶「コメダ珈琲(コーヒー)店」などに、長い列ができていた。
就航都市の物産展や音楽祭にも大勢が集まっていた。空港から近い東海市の女性(38)は「飛行機に乗るわけではないが、子どもを連れて時々遊びに来ている。イベントも多いので」。
音楽祭や盆踊りで集客
初代社長を務めた平野幸久さんは「肩をふれあわせながら歩ける、横丁のようなまちをつくりたかった」と振り返る。「地域の人たちに来てもらえるよう、毎週イベントをやろう、とも言った」。滑走路を見下ろすスカイデッキでの盆踊りは、毎年夏の風物詩として定着した。
中部空港は、17日に開港か…