事業費の高騰で再開発計画の見直しが決まった東京都中野区の「中野サンプラザ」を巡り、区は11日、事業者である野村不動産らが示したツインタワーを建てる、新しい計画案を受け入れないと表明した。区は事業者との間で2022年に結んだ事業推進に向けた協定も解除する意向だが、建て替えの方針は変えない。現在の枠組みでの計画は「白紙」になり、建て替えは大幅に遅れることになる。
- 中野サンプラザ跡61階ビル、完成延期に 建設費900億円上ぶれか
この日、区が区議会に方針を示した。それによると区は事業者の現在の案について、「中野区の顔となる特別な場所で進めていく提案としては、必ずしも十分ではないと判断した」と指摘。事業者側から「事業収支は今後、変更の可能性があり事業の成立性を担保できない」といった説明があったことから、「事業成立性の見通しが明らかではない」としている。
また、昨年6月の案と比べて、子どもの遊び場など区民の利用する施設が「魅力が十分に踏襲されていない」ともしている。
野村不動産の広報は取材に「…