原発から出る使用済み核燃料について、中国電力と関西電力が先月29日、ほぼ同じ時刻にそれぞれ中間貯蔵に関する発表をした。両社は「まったくの偶然」と説明するが、示し合わせたようなタイミングと内容に、山口県上関町には搬出を当て込まれたとみる向きがあり、福井県からもいぶかしむ声があがる。
29日午前11時、山口県上関町役場を中国電役員らが訪れ、「慎重な調査、分析の結果、中間貯蔵施設の立地は可能である」との報告書を西哲夫町長に手渡した。ボーリング調査などの結果を受けたものだ。
その30分ほど前、関電の水田仁副社長が福井県庁を訪れ、中村保博副知事が出迎えた。報道陣の前で水田氏は「遅くとも2035年末までに中間貯蔵施設への搬出を開始(する)」と伝えた。
関電は、福井県から県内3原…