Smiley face

 生理用のナプキンがぐっしょりと血で染まる。東京都の石井優衣さん(18)に大量の不正出血が始まったのは、中学2年生だった2021年11月のことだ。「生理不順かな」とそのまま放置していた。周りに相談しにくい悩みだった。

 翌月、家族で沖縄旅行をしたが、楽しみにしていたダイビングなどはすべてキャンセルした。出血が止まらず、母の結希さん(43)に確認してもらうと、膣(ちつ)からブドウのようなものが出ていた。

 「これってみんなあるの?」

 「いや、ないよ」

 東京に戻り、近くの産婦人科を受診したが、「生理中だと検査はできない」と言われて、そのまま帰った。出血による貧血で、頭がクラクラするようになった。

 年末に別の産婦人科を受診すると、「子宮が2倍に大きくなっている」と、大学病院を紹介され、年明けに予約を入れた。

 だが、大みそかの夕方、大量に出血した。血まみれのナプキンを見た母に「え? そんな量が出ていたの?」と驚かれた。紹介先だった順天堂大学練馬病院(東京都練馬区)の救急外来に駆け込んだ。

 貧血のため緊急入院することになった。原因はわからない。でも、あまり気分は落ち込んでいなかった。「入院ってどんなものなのかな」と少しワクワクしていた。

写真・図版
小学6年生の頃の石井優衣さん(中央)ときょうだい=本人提供

 4人きょうだいの長女として、家ではいつも幼い妹と2人の弟の面倒を見ていた。少し一人の時間を楽しみたい。そんな気持ちもあった。

 だが、子宮の状態はきわめて深刻だった。

診断は小児がん 子宮の全摘が必要と告げられた

 1月4日、病院から母の結希…

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