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認定遺伝カウンセラーの養成課程の新設について「カウンセラーは首都圏や関西圏に集中している実情がある」と話す九州大学病院臨床遺伝医療部の加藤聖子部長=5月22日、福岡市東区馬出3丁目
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 ゲノム医療の進展に対応するため、九州大学は2025年度から、患者に正しい情報をわかりやすく説明し、意思決定を支援する「認定遺伝カウンセラー」の養成課程を大学院に新設する。九州の養成拠点は長崎大、熊本大に続き3カ所目となる。

 認定遺伝カウンセラーは、胎児の染色体を調べる出生前診断や、遺伝情報に基づくがん治療などを行う際に、検査や治療の内容を患者に説明するほか、遺伝性の病気について親族に伝えるかどうか、患者の意思決定を支えるなどして患者の権利を守ることをめざす。九州大学病院では現在、2人が働いている。

 国家資格ではなく、日本遺伝カウンセリング学会と日本人類遺伝学会が認定する。制度は05年に始まり、24年3月時点で全国に388人いるが、九州では20人に届かず、地域偏在が課題という。

 九州大学病院臨床遺伝医療部の加藤聖子部長は22日の会見で「カウンセラーは首都圏や関西圏に集中している実情がある。九大で育てることに意味がある」と話した。

 九大の養成コースは大学院医学系学府の修士課程に設け、1学年2人を募集予定。修了後に認定試験の受験資格を得られる。

 看護師資格を入学要件にしている養成コースもあるが、九大では資格を持たない人にも門戸を広げる。募集要項は大学ホームページ(https://genmed.kyushu-u.ac.jp/information/84別ウインドウで開きます)で確認できる。

 ゲノム医療をめぐっては、19年にがん関連遺伝子を一度に解析する「がん遺伝子パネル検査」に公的医療保険が適用されるなど需要が拡大している。九大は今後、臨床遺伝専門医の養成講座の新設も検討している。(榎本瑞希)

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