第154回九州地区高校野球大会(九州地区高校野球連盟主催、朝日新聞社など後援)は20日、佐賀市のさがみどりの森球場で開幕し、1回戦が始まった。今春の選抜に出た東海大福岡は宮崎商に六回コールドで敗退。2季連続出場の唐津商(佐賀)は文徳(熊本)を破った。第3試合の大牟田(福岡)と神村学園(鹿児島)は降雨のため五回裏2死で中断後、継続試合となり、21日の第4試合に組み込まれた。20日第4試合が21日第1試合になるなど日程が変更され、決勝は当初日程より1日遅い26日の予定。
(東海大福岡3―16宮崎商)
大量10点のリードを許し、迎えた四回の攻撃。東海大福岡の4番藤本塁守(るいす)選手(3年)は四球を選んで三塁に進み、2点目のホームイン。「1点ずつかえす。諦めるわけにはいかない」。ベンチに戻ると、そんな思いで仲間を鼓舞した。
今春の選抜大会では一塁を守ったが、この日は高校の公式戦で初めてマスクをかぶった。複数のポジションをこなせる選手を増やし、守備力の底上げにつなげるチームの狙いからだ。投手もエースの佐藤翔斗選手(3年)ではなく、これまで出番の少なかった4人が登板。藤本選手は「何とか支えたい」と臨んだが、次々と失点。「配球が単調になり、投手を落ち着かせる声かけもうまくできなかった」。打撃も無安打で終わった。
選抜では大観衆の前で適時打を放った。「気持ちよかった。また甲子園の舞台に立ちたい」。そのための課題が見えた。守備も打撃も「状況に応じたプレーができるように力をつける」。(太田悠斗)