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「朝日地球会議2024」のセッションから

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金子洋介さん

 イノベーションと聞いて、何を思い浮かべますか――。そんな問いから始まった「朝日地球会議2024」のセッション「日本発イノベーションが地球を救う!(かも)」には、東京大学教授で科学史が専門の隠岐さや香さん、広島大学教授で歯科医師の二川浩樹さん、アフリカでドローンによる感染症対策に取り組むソラテクノロジーCEO(最高経営責任者)の金子洋介さんが登壇。社会課題を解決するイノベーションはどうしたら生まれるかを議論した。

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二川浩樹 広島大教授

 二川さんは、口の中の虫歯菌や歯周病菌を減らす「L8020乳酸菌」を見つけ出し、この乳酸菌を含むヨーグルトや歯磨きジェルなどの商品化につなげた。きっかけは、障害者施設での診察で、自分で歯を磨けないために虫歯になりやすい状況をみてきたことだという。

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 「食べるだけで虫歯を予防できたら、障害者の方の口内環境を改善できるのではと考えた」と二川さん。そのため、食べ物にも含まれる乳酸菌に狙いを定めていたという。「こういう人に使いたいという出口から逆算して研究をした」と振り返った。

 一方、金子さんは「アフリカでの活動は当初、考えたことがなかった」と打ち明けた。フランスの研究所から、B型肝炎の母子感染を防ぐワクチンをドローンで運びたいと依頼されたのが活動のきっかけだったという。

 金子さんは、技術革新が一足飛びに進む「リープフロッグ(カエル跳び)」がアフリカでは起きやすいと指摘。「日本では車で運べるので空を飛ぶ必要性がないが、アフリカには道路がない。人の命を救うという喫緊の課題に対して、新しい技術へのニーズがとても高い」と話した。

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隠岐さや香・東大教授

 隠岐さんは、イノベーションという言葉の意味の変遷を解説した。

 古くから「急激な変化」を指…

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