植えたばかりのときはひょろひょろと頼りなげだった苗が、しっかり根付いて茎も太くなっていた。田んぼにはうっすら水が張られていた。
農機具の販売・修理をしながら、中山間地の棚田を含めた約16ヘクタールを耕すミズワ商会の田んぼを訪れたのは7月14日。「中干(なかぼ)し」と呼ばれる作業が終わった頃だった。
中干しは、稲が根を張り、茎の本数が増えたところで田んぼの水を一度抜いて乾かす作業のこと。茂りすぎて茎に送られる栄養が分散されるのを防ぎ、根の活力も高まる。
何日か乾かして、田の表面に小さなひびが入るぐらいになれば、中干しは完了。その後は穂が出るまで、田に水をためたり抜いたりを繰り返す。
田植えの時期にも案内してくれた小嶋哲也さん(40)によると、夏場の主な仕事は水の管理や除草だ。
中山間地、水の管理が難しく
午前9時に気温30度に達す…