風林火山・二階堂亜樹は、姉の瑠美との「二階堂姉妹」として女性プロを先導し、長年麻雀(マージャン)界の前線を走ってきた存在だ。Mリーグにも発足当初から参加し、7季目を迎えている。

 今年1月、亜樹にMリーグでの戦いについて尋ねていた。長年やっていると、打ち方は固まっていきますか?

 亜樹は「いや……」と首をひねると、続けて答えた。

対局中の二階堂亜樹©ABEMA

 「できることの中で、最善手を打てているかを常に疑いながらやっていて。たぶん今とMリーグ1年目の時の自分の麻雀って全然違う。新しいこともしていかないと」

     ◇

 「チー」

 第1試合にトップをとり、連闘となった2月24日の第2試合。亜樹の仕掛けに、実況の日吉辰哉プロは「おっ」と声を漏らし、驚いた様子で続けた。

 「見てください、1シャンテン(あと一つ有効牌(はい)を引くとテンパイの状態)から1シャンテンのチーですよ」

 解説の土田浩翔プロも「こんな技、持ってた?」と応じた。試合後には亜樹に「多彩な仕掛けを駆使したね、このゲーム。びっくりした」と声をかけた。

 元Mリーガーの朝倉康心プロは「シャンテン数が変わらない仕掛けは、長く活躍してきた人たちにはあまり好まれない傾向があった戦い方で、思っている以上に抵抗がある鳴きだったと想像する。新しい麻雀を取り入れ、殻を破ろうとする印象を受ける仕掛けだった」と振り返る。

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 牌図は麻雀格闘倶楽部・伊達…

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