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体に合った寝具を測定後、ベッドの上に横になるイスラエルの柔道の選手=2024年7月23日午後2時20分、パリ近郊、長島一浩撮影
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 東京五輪で話題になった「段ボールベッド」が、パリ五輪でもアスリートの快眠を支える。マットレスは日本企業の技術の粋が集まった逸品だが、選手村に運び込まれるまで、パレスチナ情勢や遅れる五輪準備、果ては人種差別問題など次々と起きる困難に翻弄(ほんろう)された。

 選手村にある寝具メーカー「エアウィーヴ」(東京都)の「マットレス・フィッティングルーム」には23日、各国の選手が物珍しそうに次々と入ってきた。

 高岡本州(もとくに)社長が、専用のアプリでイスラエル柔道女子代表のラズ・ヘルシュコ選手(26)の全身を前と横から撮影し、身長や体重を入力すると、AIが体つきを測定して、マットのおすすめな硬さが表示された。

 マットは肩・腰・足の三つの部分に分かれ、硬さの異なる裏表の組み合わせで「柔らかい」から「非常に硬い」まで4段階を選べる。

 ヘルシュコ選手の場合、肩と足は「中くらい」、腰は「硬い」が適切だと表示された。試しに横になったヘルシュコ選手は「ワオ! ベリーグッド。こっちの方がいい」と笑顔で話した。

 冨田力矢執行役員は「体に合う寝具を選ぶ重要性が、公式に認められた」と胸を張る。

各大会のベッド事情を視察

 寝具メーカーが五輪公式パー…

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