福岡航太朗七段との全勝対決を制し、単独首位に立った井山裕太王座=15日、大阪・梅田の日本棋院関西総本部

 第50期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)は15日、全勝をひた走る井山裕太王座(4勝0敗)と福岡航太朗七段(5勝0敗)が激突。井山が127手までで黒番中押し勝ちし、リーグスコア5戦全勝として単独首位に立った。

 井山の圧勝だった。序盤の差し手争いで優位に立ち、徐々にリードを拡大。乱戦を求める福岡に戦いの端緒を与えず、投了に追い込んだ。

 本局まで福岡は公式戦12連勝中。かたや井山は直近10局で1勝9敗と経験のない不振にあえいでいたが、名人挑戦権のゆくえを左右する天王山で底力を見せた。

 井山、福岡以外の7人は2敗以上しており、リーグ戦は両者のマッチレースの様相を濃くしている。

 残る対局は井山が3局、福岡が2局。井山はすべて勝てば完全優勝だが、一つでも落とせば福岡に並ばれプレーオフに持ち込まれる可能性がある。

 6月に予定される次戦の相手は、井山が関航太郎九段(1勝4敗)、福岡は芝野虎丸十段(3勝2敗)。

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